今年のまとめ

今年のまとめといって、まとめるほどでもないが、慣習としてまとめてみようと思う。

私自身、今年の大きな変化は公立の教員(中学理科)になったことだ。今までは、中高一貫教育の私学で主に高校で理科を教えていたのだが、今年は打って変わって公立でしかも中学だ。

今年は、来年度から始まる学習指導要領の改訂に伴い、研修が充実していたように思う。また、自治体からの情報が多く提供され、勉強しやすくなった。これは私にとって大きな収穫だったように思う。また、理科は探究活動というものがしやすく、今回の改定はこれに関してのものが非常に多いので、相変わらず大変だ。

理科の中学1年の教科書を覗けば、こうある。

①探求の課題設定

②予想(下調べをしたり、予備実験をしたりして、予想を立てる)

③実験の目的

④実験の計画

⑤観察。実験

⑥実験の結果

⑦実験の考察

⑧探求のまとめ

 

つまり、ある問題を解決・解明するために、手法を立案し、それを行い、振り返る。これが、いろんな授業で行われるのが、巷で叫ばれている

「対話的・主体的で深い学び」

というものだと思う。

これができる生徒や先生がどれくらいいるのだろうと思う。私のことはさておいてだが笑。これができる理科の先生は一般企業に行くと思うのだが。

にしても、実験の手法を立案させることに重きを置きたい。私が現役の時、教員が言ったことをそのままやりさえすれば、実験はうまくいった。今はそうではない。失敗もしながら、自分で考えてしないことには、上記のことは達成できない。そもそもこれを行うには安全指導をしっかりと行わなければいけないのだが。そもそも、教科書ではこの手順を載せておきながら、次ページには懇切丁寧に実験の手法が載っている。意味があるのか、ないのやら。

さて、理科教育。泥臭いものになっていくだろう。これで理科嫌いが増えるのかどうなのか。

最後に朝永振一郎のことばを引用して終わろうと思う。

 ふしぎだと思うこと

    これが科学の芽です

 よく観察してたしかめ

 そして考えること

    これが科学の茎です

 そうして最後になぞがとける

    これが科学の花です