炭酸水素ナトリウムの熱分解実験
ここだけの話。
炭酸水素ナトリウムの熱分解ってかなり注意事項が多いんすよ。しかも、我々教員が復習していないと思わぬミスもある。まあ、いわば、ヒヤリハットの連続ですわな。
では、大まかな実験の説明から。
化学反応は以下の通りでござい。
2NaHCO3→ Na2CO3 +CO2 +H2O
常識ですね!
Na2CO3は中学生の知識では同定不可ですが、教科書ではフェノールフタレイン溶液が炭酸水素ナトリウムと反応が違うので、当然違う物質になりましたというところで終わっています。また、二酸化炭素ですが、ろうそくをつけたり、線香をつけたりして、最終的に石灰水で白く濁るんで、同定しています。これも常識。
さて、水ですが、塩化コバルト紙で同定しています。誰も使っていない古い実験室で、塩化コバルト紙を発見したはいいものの、もうすでに青くなっていました。
これはなぜか。もう湿気でやられていたのですね。ドライヤーで乾かすのが重要です。一気に青くなりますよ。
よし!これで準備は万端!
諸注意です。
①加熱するフラスコは、水が発生するので下に下げること。
②ガスバーナーを止めるときは、ガラス管を抜いてから。水が逆流します。
加熱すると二酸化炭素がでますが、それに伴い、真空状態になるんですね。なので、ガラス管を水から抜いてから、なんならガラス管の水を出してから、ガスバーナーを消すのがいいんですね。実はそれを忘れていて、しまったと思い、すぐに栓を抜きました。はあ、実験指導は疲れるよ。