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2020年の大学入試問題

みなさん、2020年東京オリンピックも楽しみですが、それ以上にこの年から変わる教育制度を押さえておきましょう。

これまでにも教育問題にも切り込んできた本ブログ。

 

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私としては、センター試験がどうなるかが一番の関心事でした。実は文部科学省も具体的な方針を打ち出しておらず、現場の先生方からは「早く方針を打ち出してくれ!」と要望が高かったそうです。実際、中学校1年生からこの試験を受験する訳ですから、現場からしてみたら早くから対策を打ち出したいわけですよ。

で、やっとこさ、そういった勉強をする機会ができたのと、いい新書を見つけたので少しここで紹介します。

石川一郎著

「2020年の大学入試問題」

 

2020年の大学入試問題 (講談社現代新書)

2020年の大学入試問題 (講談社現代新書)

 

 著者は進学校で有名なかえつ有明中学校・高等学校の校長先生。現場で哲学講義もされるなど、最近話題のアクティブラーニングを取り入れた授業をされております。さて、2020年、入試問題がどのように変わるかと申しますと

  1. 高校2年生に基礎力(知識)を問う形式のテスト
  2. 高校3年生に思考・判断を問う形式のテスト
  3. 大学独自の試験問題

という流れになるそうです。やっていることはセンター試験とほぼ同じですが、大変なのは項目の2です。

では、具体例を見ていきましょう。

例えば、平成16年度の東京大学の問題です。(引用は外国学校卒業生の特別選考)

 

http://www.u-tokyo.ac.jp/content/400010472.pdf

 

まず倫理観が問われることが分かります。そして「思考力・判断力・表現力」、それから「主体性・多様性・協働性」が問われています。このような試験問題が2で増えます。あとは

産業革命失業率が増加した。それはなぜか?時代背景をもとに800字以内で書け」 

とかね。この問題の前提知識として熱機関とは何かを知らなければいけませんし、もちろん産業革命以後以前の背景も知らなければいけません。つまり物理と世界史を知らなければいけないのです。これを科目横断型といいます。

 

さて、試験問題は分かりました。じゃあ、これをこなす中高生はどうなんでしょうか?まず、中学校で詰め込まないといけません。特に基礎知識を詰め込まなければいけません。なぜなら、高2から試験が始まるからです。つまり高1から受験勉強をしなければいけません。特に中高一貫校生には有利になりそうな気がします。中学までに基礎力テストを完璧に仕上げ、アクティブラーニングを高1からカリキュラムに組み込み、高2の試験に備える。公立の中学高校はというと、それどころではなくて中学のカリキュラムを終わらすことで精いっぱい。とてもじゃないけど入試どころではないと思います。

ますます学力格差が広がりそうですね。

 

で、2020年からこのような試験に変わり、少なくとも2024年から経済界にこのような試験を受けた学生が社会人として加わってきます。一番大変なのはいわゆるゆとり世代。2014年以後はセンター試験もやや試験科目が多くなったので、2011年時点で高校生だった方は暴論ですけど比較的ゆとり世代ではないです。今現在、20代で会社員の方々は、会社の第一線で働いている頃に彼らが入社したら教育係として任されることでしょう。恐らく、このような入試をこなしてきた方々ですから、思考力はあるし、マイクロソフト社の入社問題に対してのアレルギー反応は出ないでしょう。さあ、大変ですよ。みなさんよりも優秀かもしれない学生を相手するんですから。もちろん、大学のカリキュラムはそのままですから、基礎知識があります。会社に入って意欲的に勤務していない方にとって2020年以後、社内に居場所がないかもしれません。

 

くれぐれも新卒社員に「えー。そんなことも分からないんですかあ??」と言われないようにしてください。